今回は久しぶりにPTAについての話です。
先日、岸田総理大臣が「PTAは任意団体であり入退会は保護者の自由」と発言されました。
いまだに「PTA加入は必須」と思っている保護者も多くおられますので、この発言は広く知ってもらうために良かったと思います。
それでも、非加入をためらう…
しかし、「首相が言ったから、私はPTA加入しない」と単純には話が進まないのも長い歴史を持つPTAの根深さだと思います。
昨年度私は、当時不登校だった長男の中学でPTA会長をやりました(過去記事「PTA会長に就任」)。
そして、その中学校ではPTAは「地域ごとに役員を選出する」という形でした。
ですので、「自分が役員をやらないと、近所の保護者がやらなければならない」という事になります。
この時にドライになれるか?
「PTAという名の下、子供を人質に取られている」とまで言う人もいるように「保護者がPTAをやらない事によって、子供に嫌な思いをさせるのではないか?」が一番PTAに関して親が悩むところだと思います。
「PTA非加入を理由に、児童・生徒が不利益を被ってはならない」と明文化もされていますが、それをやってしまい問題になった事が今回の首相の発言につながったようです。
PTAはアメリカから
PTAは戦後にアメリカGHQによって、日本に導入されました。
ですので、当初はアメリカの意向が組み込まれた組織だったと思われます。
そして、第二次世界大戦中のアメリカといえば、CIAの前身であるOSS(Office of Strategic Services:戦略情報局)が活動していました。
そのスパイ活動マニュアルの「サボタージュ・マニュアル」が10年ほど前に公開され、日本でも書籍化されています。
このマニュアルには「組織を弱体化させるため非効率な事をやらせる方法」が書かれていて、まさに日本のPTAそのものです。
PTAに限らず、日本の組織の多くにも当てはまりそうな内容であり、驚きます。
アメリカがサボタージュ・マニュアルを日本のPTAでも実際に使用したかはわかりませんが、現在のPTAが非効率であることは確かでしょう。
今後のPTA
PTA会長を退任して約1年ですが、今も思う事は「PTAは不要」ということです。
「それでも、大人の手が必要な行事もある」という意見も耳にしますが、もしそれが本当に必要な行事ならば、「その行事だけ、保護者や地域住民からボランティアを募る、あるいはお金を払って業者に依頼する」のが、親への負担も減らせて、現代により適した方法だと思います。
PTAは一旦解散しないと「○○の行事は今後も必要と思います!」、「いいえ、それよりも△△の行事の方が必要です」と、結局まとまらずに「現状継続」になる学校は多そうです(息子の学校は、このパターンでした)。
単なる前例踏襲は止めて時代に合った形にしていく事も、大人が子供に示す重要な役割だと思います。